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ITパスポート試験とは
ITパスポート試験は、独立行政法人情報処理推進機構(通称IPA)が行う、新試験制度のスキルレベル1に相当する試験です。2009年度から開始された新しい資格です。
オフィスワークの経験が長い方はご存じかもしれませんが、以前人気の高いIT系資格に「初級シスアド」という国家試験がありました。
あくまでオフィスワークとして使用するレベルのスキルですがパソコンやネットワークの知識、またエクセルなどのソフトをビジネスユースとして使えるようになる試験として、企業から高く評価されていました。
この初級シスアド試験が2009年の春に廃止されました。そしてその後継試験に位置づけられ、同じ年の春からスタートしたのがITパスポート試験です。この試験制度改革の目的は、多くの方に広くITの基礎知識を身につけてもらうことです。
試験では
- 職場における問題を情報技術を使って適切に解決できるかという視点
- ネットワーク社会において安全に活動するための知識
- 企業のコンプライアンスに資するための知識
といった知識やスキルが求められています。
ITパスポート取得で得られるもの
ITパスポート試験ではどのようなことを学べるのか、もう少し詳しく見てみましょう。
ITパスポート試験の主催団体である「情報処理推進機構(IPA)」は、ITパスポートの取得で目指すところを下記のように伝えています。
ITを正しく理解し、積極的に活用し、付加価値を生み出せる。
コンピュータのことをハードウエアやソフトウェアの観点から広く勉強し、その仕組みを理解した上で上手に使えるようになりましょう、ということですね。そのため、ITパスポートの勉強法として、CPUの性能やOSの機能、またパソコン同士を繋ぐLANやWANの知識も幅広く勉強します。
職場内の課題を把握・分析し、解決するためのIT技術が理解できる
平たく言ってしまうと、ITの知識に裏づけられたマネジメントスキルの基礎を磨きましょうということです。会社で係長や課長にステップアップする前に必ず身につけておく必要のあるスキルですし、ITコーディネータなど、経営者サイドの立場に立って経営とITを橋渡しする専門家として活躍する時にも、こうした資質が求められます。
ITの安全利用や企業のコンプライアンス向上に結び付く知識が備わる
企業と企業の信頼を維持するための重要な知識です。みなさんもご存じの通り、昨今ではコマンド一つの操作ミスで、膨大な顧客データが社外に流出してしまうなどの事故が多発しています。企業を狙う悪質なハッカーも後を絶ちません。そのような危険も多い高度情報化社会で、コンプライアンスなど企業規範に関する考え方を学びます。
ITパスポートの勉強をすると、これらのことはもうまったく当たり前にできるようになります。さらに業務的な問題を、システムをどう活用することで解決できるか?そんな応用力までつくのがITパスポートです。
ITパスポート資格のメリット
ITパスポートを取得することの一番のメリットは、『PCスキルは誰もが一生使う技術。だから若いうちに基礎はしっかりマスターしておいた方がいい』ということだと思います。
何年パソコンを使っていてもファイルの圧縮くらいの事もできない人はたくさんいます。
その反対に会社と自宅でネットワークの設定を変えて、ノートパソコン一台でバリバリ仕事をしている人もたくさんいます。
ITパスポートの勉強をすることには、将来の選択肢が広がりやすいメリットあると思います。
誰にも求められているITパスポートの知識は、その深め方次第で必ずあなたの武器に変わります。
学生にも人気の資格
ITパスポートは、国家資格の一つで多くの企業や教育機関でも取得が推奨されていくことは間違いないと思います。
ITの知識は大きく広がりますが決してむずかしい試験ではありません。特に技術者を目指すわけではなくても、普通に社会人として働く人には、取得しておいた方がよい資格です。
社会人として働いている方でITに自信がないという方にも、これから社会に出ようとする学生のみなさんにも、ITパスポートはお薦めです。
ITの基礎を自分のなかに持っていると、少々難解なIT系のメルマガなども楽々読めるようになります。